同じバックパックにS・M・Lが並んでいると、服と同じように「この身長ならM」と選びたくなります。けれど、登山用バックパックのフィットサイズは、身長そのものではなく首の付け根から腰骨までの背面長を基準に決めるのが基本です。

ただし、S・M・Lの意味は商品によって同じではありません。背面長の区分を示す商品もあれば、容量や外寸の違いを示す商品もあります。この記事では、測る場所とサイズ表の読み方を分けて整理します。

バックパックのS・M・Lは身長で選ぶのですか?

登山用バックパックのフィットサイズは、身長だけで決めず、まず背面長を測って選びます。 身長が同じでも、胴の長さや腰骨の位置が同じとは限らないからです。

背面長とは、首の後ろにある第7頸椎から、左右の腰骨の上端を結ぶ水平線まで、背中に沿って測った長さです。グレゴリー公式のサイズガイドも、この背面長を測った後にサイズチャートを確認する手順を案内しています。

ここで区別したいのは、フィットサイズと容量は別の指標だということです。たとえば同じシリーズでも、SとMで本体容量が変わるモデルがあります。それでも、背負う人に合うかを決める起点は「何リットル入るか」ではなく、その商品の背面長対応範囲です。

トラベルバックパック S/M

ショップ:tomtoc公式店

4.7(65件のレビュー)
¥9,990 税込・2026年8月時点の価格

Sは28L、Mは40Lで、外寸と重量も異なる旅行用バックパックです。PC収納部が大きく開く構造や、容量を基準に選ぶ商品ですが、商品データには対応背面長が見当たりません。S・Mを身長や背面長に対応するサイズとしてではなく、必要な容量と外寸を比べる商品として見てください。

◎ ここが良い

  • PC収納部が180度開き保安検査を通しやすい
  • サイドベルトで圧縮でき中身が少なくてもコンパクトになる
  • YKKジッパー採用

△ 気になるところ

  • 「航空会社により手荷物規格が異なるため事前確認を」と注記あり

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登山リュック 30L

ショップ:アウトドア専門店 スペリオ

4.4(894件のレビュー)
¥6,780 税込・2026年8月時点の価格

◎ ここが良い

  • レインカバー付属
  • 背面・ショルダーが通気性のあるパッドで蒸れにくい
  • ノートPC収納ポケットあり(38×24×3cmまで)

△ 気になるところ

  • レインカバーがあっても完全防水ではないと明記
  • 保証期間は6ヶ月

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3wayトラベルリュック 40L

ショップ:Inateck楽天市場店

4.6(169件のレビュー)
¥7,280 税込・2026年8月時点の価格

◎ ここが良い

  • デュアルジッパー+盗難防止ポケットで防犯性がある
  • 撥水加工で雨の日も使える
  • 3〜5日分の服を収納できると明記

△ 気になるところ

  • レインカバーは付属しない仕様に変更されたと明記
  • 重量の記載なし

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背面長はどこからどこまで測ればいいですか?

首を前に倒したときに出る骨から、左右の腰骨の上端を結ぶ水平線までを、背骨に沿って測ります。 一人で測ると巻き尺の終点がずれやすいため、できれば家族や店員に手伝ってもらってください。

測り方は次の順番です。

  1. 首を前に傾け、首の付け根でいちばん出っ張る骨(第7頸椎)を見つける
  2. 両手を腰に当て、左右の腰骨の上端を確認する
  3. 腰骨の上端どうしを結ぶ水平線をイメージする
  4. 第7頸椎からその水平線まで、巻き尺を背骨のカーブに沿わせて測る

Osprey公式の男性向けサイズガイドでも、首の付け根にある第7頸椎と腰骨の上端(腸骨稜)を見つけ、背骨の輪郭に沿ってその間を測るよう案内しています。腰骨の上端ではなく、ウエストの細い位置やベルトを普段締める位置まで測ってしまうと、選ぶサイズがずれるので注意が必要です。

測定値は一度で決めず、同じ位置からもう一度測って近い値になるか確かめます。2回の測定値が数センチ違った場合は、巻き尺の始点か、腰骨の水平線がずれている可能性があります。

背面長の測定位置を示す図。首を前に倒したときに出る第7頸椎から、左右の腰骨上端を結ぶ水平線まで、巻き尺を背骨のカーブに沿わせて測り、できれば2回測る手順を示しています。

背面長が分かれば、どのメーカーでも同じサイズを選べますか?

選べません。S・M・Lが対応する背面長は、メーカーやモデルによって異なります。 測った数値は共通の材料になりますが、最後に照合するのは購入するモデルの公式サイズ表です。

メーカーごとの違いは、公式表を並べると分かります。

公式ガイドサイズ表の例
グレゴリー(登山用バックパック)XS:36〜41cm、S:41〜46cm、M:46〜51cm、L:51〜56cm
Osprey(男性向けサイズガイド)SM:38〜48.5cm、MD:46〜53.5cm、LG:51〜60cm。別区分としてS/MやM/Lなども掲載

グレゴリーの数値は、グレゴリー公式の登山用バックパック解説に掲載された同社の目安です。すべてのブランドや全商品に当てはめる共通表ではありません。Ospreyの表には範囲の重なりがあり、同じメーカー内でもSM・MD・LGとS/M・M/Lなど複数の区分が載っています。

体型への合わせ方も、単純なアルファベットだけでは終わりません。deuter公式のバックパッキング用パック一覧では、短めの背面と細めのストラップを採用したSLモデル、長身向けのELといったフィットの違いや、背面長を調整できるモデルが案内されています。

商品ページに独自のサイズ表があるなら、その表を優先します。別シリーズの表や、検索で見つけた他社の表を流用しないことが、通販でのサイズ違いを避ける第一歩です。

背面長のサイズ表はブランド共通ではないことを示す図。グレゴリー登山用のXS 36〜41cm、S 41〜46cm、M 46〜51cm、L 51〜56cmと、Osprey男性向けのSM 38〜48.5cm、MD 46〜53.5cm、LG 51〜60cmを比較し、購入モデルの公式表を確認する必要を示しています。

サイズ表の境界に入ったら、大きい方と小さい方のどちらを選べばいいですか?

境界ではアルファベットだけで決めず、実際に使う重さを入れて両方を試着します。 対応範囲が重なるモデルでは、測定値だけでは、どちらか一方に決められないことがあります。

試着するときは、空のバックパックを軽く背負うだけでは判断しにくいものです。グレゴリー公式は、フィッティング時に4.5〜10kg程度の重りを入れることを勧めています。自分が普段運ぶ荷物に近い重さで、次の点を確認してください。

  • ヒップベルトが腰骨を包み、歩いても大きく上下しない
  • ショルダーストラップが肩から浮かず、不自然に首へ食い込まない
  • 背面パネルが背中から離れすぎず、特定の場所だけ強く当たらない
  • 荷物を入れた状態で、腕を動かしたり階段を上ったりしても痛みやずれが生じない

「身長が高いから大きい方」という決め方では、この確認の代わりにはなりません。オンラインで買う場合も、返品・サイズ交換の条件を先に読み、届いたらタグを外す前に想定荷重で合わせると判断しやすくなります。

サイズ表の境界では、普段運ぶ荷物に近い4.5〜10kg程度を入れて両方を試着することを示す図。ヒップベルトが腰骨を包むこと、肩が浮かず首に食い込まないこと、背中から離れすぎず一点に当たらないこと、歩行・腕の動き・階段でずれや痛みがないことを確認します。

商品名のS・Mは、いつも背面長サイズを意味しますか?

意味しません。容量や外寸が異なる商品バリエーションを、S・Mと呼んでいる場合があります。 「Sが小柄な人用、Mが標準身長用」と読み替える前に、仕様欄を確認してください。

楽天の商品データに掲載されているtomtocのトラベルバックパックは、Sが28Lで外寸45×30×20cm、Mが40Lで外寸52×33×23cmです。商品データには、S・Mそれぞれの対応背面長の記載はありません。この商品のS・Mは、確認できる範囲では容量と外寸が異なる2モデルの呼び分けであり、登山用パックの背面長サイズと同じ意味だとは判断できません。

今回確認した楽天の旅行用バックパックには、背面長の対応範囲を明記した商品がありませんでした。そのため、ここで「背面長に合うおすすめ商品」として紹介することはできません。長時間背負う前提でフィットを優先するなら、背面長チャートや背面調整機構を公式情報で確認できるモデルに、候補を絞るのが安全です。

楽天で確認したバックパック6製品の実寸・容量・重量の比較
商品 価格(2026年8月時点) レビュー 実寸容量重量 リンク
登山リュック 30L ¥6,780 ★4.4(894) 縦約52×幅約32×厚さ約23cm30L約1kg
3wayトラベルリュック 40L ¥7,280 ★4.6(169) 54×35×19cm40L記載なし
トラベルバックパック S/M ¥9,990 ★4.7(65) S(28L):45×30×20cm/M(40L):52×33×23cm28L(S)/40L(M)S:950g/M:1070g
3way防水リュック 40L ¥5,980 ★4.2(46) 縦54×横35×マチ16cm40L1.4kg
180度全開トラベルリュック 約40L ¥6,990 ★4.7(41) 52×34×23cm約40L約1.2kg
4WAYビジネスリュック ¥8,900 ★4.3(38) 高さ約50×横幅約33×奥行約33cm記載にばらつきあり(40L/55L表記が混在)約1.5kg

→ 表は横にスクロールできます

商品名のS・Mが背面長とは限らないことを示す図。旅行用バックパックの例として、Sは28L・外寸45×30×20cm、Mは40L・外寸52×33×23cmと容量と外寸が異なり、容量・外寸・背面長を仕様欄で別々に確認することを示しています。

通販でバックパックのサイズを選ぶとき、何を確認すればいいですか?

「背面長・容量・本体外寸」の3項目を別々に確認します。 S・M・Lという1文字だけを見ても、何のサイズかは分かりません。

購入前は、次の順に商品ページを読みます。

  1. S・M・Lが背面長、容量、外寸のどれを区別しているか
  2. 自分の背面長が、そのモデルの公式対応範囲に入っているか
  3. 背面長を無段階または段階式で調整できるか
  4. ヒップベルトの対応範囲と形が自分の腰に合うか
  5. 必要な荷物が入る容量か、移動条件に合う外寸か

背面長が合っていても、ヒップベルトが腰を支えられなければ荷重は安定しません。反対に、容量が希望どおりでも、背面長が合う根拠を確認できなければ、長時間背負う用途には不確実さが残ります。

旅行用バックパックでは、登山用のような背面長サイズを設けず、ショルダーストラップの長さ調整だけで幅広い体型に対応する商品もあります。その場合は「フリーサイズだから誰にでも合う」とは考えず、荷物を入れた状態での試着と返品条件を重視してください。

バックパックのサイズ選びで、よくある間違いは何ですか?

身長・容量・S/M/Lの記号を同じ基準だと混同することです。 それぞれが示すものを分ければ、商品ページの読み違いを減らせます。

  • 「170cmならM」のように、身長だけで決める
  • 他社のサイズ表を、購入するブランドにも当てはめる
  • 40LならMなど、容量からフィットサイズを逆算する
  • 商品名のS・Mを、背面長の区分だと決めつける
  • 空のまま試着し、荷物を入れたときのずれを確認しない
  • 腰骨ではなく、普段のベルト位置を終点にして背面長を測る

迷ったときは、まず「このS・M・Lは何の違いを表す記号か」と問い直してください。背面長の対応表が見つからなければ、メーカーや販売店に型番を示して確認するほうが、身長から推測するより確実です。

よくある質問

同じ身長なら、同じバックパックサイズになりますか?

同じとは限りません。身長が同じでも胴の長さや腰骨の位置には個人差があります。第7頸椎から腰骨上端の水平線までを測り、購入するモデルの公式サイズ表と照合してください。

背面長が調整できるバックパックなら、S・M・Lは気にしなくていいですか?

いいえ。調整機構にも対応範囲があり、ヒップベルトやショルダーハーネスの形・長さもサイズで変わることがあります。調整できるという説明だけでなく、対応する背面長の範囲を確認してください。

SとMで容量が違うのはなぜですか?

同じ形のバックパックでも、背面や本体寸法が変わると容量が変わるモデルがあります。一方、tomtocの例のように、容量や外寸が異なるバリエーション自体をS・Mと呼ぶ商品もあります。必ず仕様欄でS・Mが何を表すのかを確認してください。

背面長は一人でも測れますか?

測れますが、腰骨の水平線と巻き尺の終点がずれやすくなります。可能なら別の人に測ってもらい、2回測って近い値になるか確かめてください。

結局、バックパックのS・M・Lはどう選べばいいですか?

背面長を測り、購入するモデル専用のサイズ表に当てはめ、想定する荷重で試着して決めます。 身長はおおよその候補を考える手がかりにはなっても、最終判断の物差しにはなりません。

最後に、選ぶ順番をまとめます。

  1. 第7頸椎から腰骨上端の水平線までの背面長を測る
  2. 商品のS・M・Lが、背面長・容量・外寸のどれを示すか確認する
  3. そのメーカー・そのモデルの公式サイズ表と照合する
  4. 境界なら両サイズに荷物を入れて試着する
  5. 歩きながら、ヒップベルト・肩・背中への当たり方を確かめる

S・M・Lの文字だけでは、背負い心地も用途も決まりません。「何cmの背面長に合うのか」と「何L入るのか」を別々に確認する。それが、バックパックを買ったあとにサイズ違いで後悔しないための基本です。

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